2010年まで長きにわたり続いてきたConde Hermanos (コンデ・エルマーノス:コンデ兄弟)2004年の作。 サウンドホール内のラベルに書かれてあるのは、祖父であり歴史的なフラメンコギター製作家でもあったDomingo Esteso Reedici?n (ドミンゴ・エステソ・リーディシオン:復刻)の文字。代々工房に受け継がれた 古い材料や、一族が持っていた図面、装飾等を用いて現代にEstesoのギターを甦らせたモデルです。 2004年フランクフルトメッセにて発表された本復刻モデルは、シープレス材を使用したフラメンコタイプとローズウッド材を使用したクラシックタイプの2種類発表されました。日本国内では、ほぼ流通のなかった非常に珍しい機種でもあります。こちらのローズウッド仕様のクラシックコンサートギターは、明るく、芯がはっきりとしており特に独奏の場面でしっかり見せ場を作れるだけの音量を持っている為コンサート等で十分に堪えられるかと思います。フラメンコギターのように扱われてきたのか、かなりの弾き込み具合で、 演奏による塗装面 (セラック)の傷みや剥がれが生じていましたが、現在は修正されております。糸巻の 6弦ノブに刻まれた”Esteso/1915”の文字も残ったまま。ナット/サドルは新調されて弾きやすく適正値に セッティングされておりフレットも交換されています。使い込みはかなりのものですのでその他の傷みや 小さな打痕等も見られますが、演奏上問題の無いレベルです。 鳴りもよく、まだまだ現役で使えるので一度お手に取って頂ければ、Estesoの時代から培われた確かな 技術力が集約されている渾身の1本であることがお分かり頂けるかと思います。
※モデルの“Sucesores Sobrinos de Esteso (スセソーレス・ソブリノス・デ・エステソ)”というスペイン語は、 祖父・Domingo Estesoだけでなく、現在のコンデ兄弟の父親であり、偉大な製作家でもあった先代の Mariano Conde I (マリアーノ・コンデ1世)とその兄弟Faustino (ファウスティーノ)とFulio (フリオ)、つまり”初代コンデ兄弟”へのオマージュも含まれております。
Condition: EX
Top: Solid German Spruce (ドイツ松単板)
Side: Solid Indian Rosewood (インディアンローズウッド単板)
Back: Solid Indian Rosewood (インディアンローズウッド単板)
Neck: Spanish Cedar (スパニッシュシダー)
Fingerboard: Ebony (エボニー)
Bridge: Rosewood (ローズウッド)
Machine Head: Original - Esteso/1915 inlayed on 6th knob
Rosette: Original
Binding: Wood
Tap Plate: None
Pick Ups: None
Nut Width : 52mm
Scale : 650mm
Case : Hard Case