Shiro Tsuji 辻四郎
Blue Guitarsが所在する富山県、世界遺産としても登録されている五箇山の合掌造り集落、そこにS.Tsuji 辻四郎ギター工房があります。大自然の五箇山の中で生まれ育ち、日本のギター製作の重鎮である辻四郎 氏。1974年 京都に設立された「茶木弦楽器製作所(Chaki)」にて大変厳しい修行時代を乗り越え、日本で最初の単板削り出しのジャズギター製作を始め、チャキピックギターの名声を確立させる。
さらに、アンジェリコ・ダキスト・ギブソン等多くのオールドギターの修理も手掛けながら日夜研究開発に精進され、日本トップクラスの技術を身に付けた辻氏は、地元富山の五箇山に活動拠点を移し「辻四郎ギター工房」を創設。北陸独特の湿気の多い気候にギターの原木や原材料が変形したりして、それは苦難の連続。そんな中、日本で最初のオールハンドメイドジャズギター“T And JooDee”を世に送り出し、当時のその価値は今でも高い評価を得ており熱烈なファンやコレクターも多い。
S.Tsuji ST-175 Model - Vintage Sunburst
今回入荷となりました「ST-175 Model」は、昨年に工房へお邪魔した際オーダーした一本です。175Dの形を基に辻四郎ギターらしさを取り入れたオリジナルモデルとなります。当店オーダーとしましては初のダブルピックアップでありカッタウェイモデル。
さて、本器ST-175 Modelは先の説明の通り175Dのボディシェイプを踏襲しており、風格とサウンドに引き込まれていきます。辻四郎氏が自らの手で削り出すトップバックは、そのアーチの美的造形だけでなく塗装で覆われた独特な輝き、滑らかで素材そのものの素直な音を引き出します。今回特にボディトップをシトカスプルースにすることにより、175D本来の硬さにアレンジを加え、ジャズギターたらしめる滑らかで柔らかく濃密な生鳴りに仕上げ、L-5のような上品で一種の香り高さを感じていただけます。
搭載するピックアップはSeymour Duncan SH-1のセット。定番の59スタイルをチョイスしピックアップで特別なことはせず、辻四郎氏の造るギター由来のサウンドをそのままアウトプットします。
とはいえダブルピックアップの恩恵は受けており、エレクトリックサウンドの性質を自在に操りより多くの音楽シーンで活躍できます。
SPEC
Body top : Sitka Spruce
Body S&B : Hard Maple
Neck : Mahogany
Fingerboard : Rosewood
Bridge : GOTOH GE104B & Ebony
Pickups : Seymour Duncan SH-1 set
Controls : 2Vol, 2Tone, 1Toggle
Color : Vintage Sunburst
Weight : 2.897kg
Case : Semi Hard Case