●Shallow Water<br>
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Fairfield Circuitry Shallow Waterは、今まで聞いたことのないようなコーラスエフェクトを作ることができるペダルです。<br>
Shallow Waterのエッセンスは不確かで浅く、ノスタルジックなキャラクターです。<br>
アナログBBDにより作られる短いディレイから成る、典型的なアナログコーラス/ヴィブラート回路の周囲に作られた効果です。例えば、そのディレイタイムを可変すればヴィブラートと呼ばれるピッチ変調を作ります。原音とディレイシグナルをミックスすればコーラスと呼ばれるコムフィルタを作ります。<br>
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Shallow Waterは、これらの典型的な回路とは異なっています。最も大きな違いはディレイタイムがランダムに変調され、リカバリフィルターがインプットシグナルに対してどのように動作するかです。<br>
これらの違いが、Shallow Waterをただのコーラス/ヴィブラートペダルとは別のものとしています。<br>
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●疑似ランダムジェネレーター<br>
モジュレーションのランダムクオリティはマイクロコントローラのシンプルなプログラムから始まります。それはランダムボルテージのステップに近く、ランダムなインターバルで分割されます。RATEコントロールがこのインターバルの範囲を調整します。<br>
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●インテグレーターとデプス<br>
これらのランダムステップボルテージはフィルター/インテグレーターにより処理され、ステップが次の値になる際の勾配を制御します。DAMPコントロールを上げると、ランダムステップは遅く、鈍くなります。下げれば鋭く、唐突になります。<br>
DEPTHコントロールはインプットシグナルのディレイをモジュレートするための量を調整します。RATE、DAMP、DEPTはそれぞれ強い相互作用があります。<br>
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●エンベロープフォロワーとリカバリフィルター<br>
インプットシグナルがディレイラインを通過する際、BBDにより生成されるノイズ成分を除去するためにリカバリフィルターとゲートが必要となります。そのため、インプットシグナルのエンベロープをフォローし、ローパスフィルタの周波数を変調します。LPGコントロールによりエンベロープの量を調整し、リカバリフィルターの動きの素早さを調整できます。<br>
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●コントロール<br>
・RATE<br>
RATEコントロールはランダムなピッチ変調を起こすタイムインターバルの範囲を調整します。範囲はナーバスからワイドまで、広く調整することができます。RATEとDAMPを高く設定すると変調の効果が薄れて聞こえますが、それで正常です。RATEととDAMPコントロール間には相互作用があり、様々な設定を試すことで多くの効果を作ることができます。<br>
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・DAMP<br>
DAMPコントロールはモジュレートシグナルのスロープを調整します。最小に設定するとピッチモジュレーションはすばやく唐突になり、モジュレーションボルテージのランダムチェンジが瞬間的に起こります。<br>
DAMPを上げると変調が柔らかくなります。高く設定するとその可変は遅くなり、ピッチモジュレーションを知覚できないほどになります。音の変化を聞き取るには、ドライシグナルを多少ミックスする必要があります。そして、DAMPを上げてドライシグナルをミックスした設定はコーラスエフェクトに近くなります。<br>
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・DEPTH<br>
DEPTHノブはモジュレーションの強さを調整します。RATE、DAMP、DEPTHコントロールはそれぞれ相互作用があります。DEPTHはモジュレーションの味わいの強さを調整できます。<br>
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・LPG<br>
LPGコントロールはローパスフィルターとゲート回路に送られるエンベロープフォロワーの調整です。低く設定すると音は暗くなり、サステインが少なくなります。高く設定すると音が明るく、サステインも長くなりますが、設定によりBBDが生成したノイズが出力される場合もあります。<br>
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・MIX<br>
ドライシグナルとウェットシグナルのミックスです。フルウェット(時計回り最大)ではヴィブラートのようなトーンになり、そこから反時計回りにドライを足していくことでコーラスライクなトーンになります。<br>
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・VOLUME<br>
アウトプットボリュームを調整します。12時付近でユニティゲインとなります。Fairfield Circuitryでは5時付近がビールの時間です。<br>
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●内部コントロール<br>
・BOOSTとPAD<br>
インプットステージにはインプットシグナルレベルとインピーダンスをマッチさせるための2つのジャンパがあります。デフォルトではBOOSTがON、PADがOFFとなります。これはハイインピーダンスで出力の小さなエレキギターのような楽器向けのセッティングです。音が歪んでしまう場合はBOOSTジャンパをOFFポジションにすることで、全体のゲインを6dB程度減衰できます。シグナルソースがラインレベルの場合、PADをONポジションにします。さらに6dBのゲインリダクションをかけることができ、インプットインピーダンスを1/10に下げることができます。<br>
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・LPG ADJUST<br>
リカバリフィルターの最小周波数を調整します。<br>
シグナルに対する応答性を調整することができ、下げるとローパスフィルタが強調され、センシティビティのスレッショルドが上昇します。<br>
このトリムポットを調整する際は、MIXをフルウェットに、LPG、DEPTHを最小にし、ペダルをONにして音を聞き、リカバリフィルターの動きを聞きながら行います。<br>
トリムポットはとてもセンシティブなため、調整は慎重に行い、最小限の設定に抑えます。調整を行ったら、LPGを上げ、インプットシグナルに対するエンベロープの応答を確かめます。<br>
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●スペック<br>
・1/4インチモノラルインプット/アウトプット・ジャック<br>
・2.1mm センターマイナスDCコネクター<br>
・11.9×9.6cm筐体<br>
・トゥルーバイパス<br>
・インプットインピーダンス:1MΩ<br>
・アウトプットインピーダンス;2kΩ<br>
・電源:9~9.6VDCセンターマイナス(電池はお使いになれません。)<br>
・消費電流:40mA<br>
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お問い合わせ:03-3259-0031