【個体紹介】
ビルダー田中千秋氏による、"スロークラフトによる良き時代の楽器製作"というクラフトマンシップを感じる事の出来る1本。
薄く吹いたカラーをラッカーフィニッシュで仕上げ、艶やかな美しいフォルムは手に取った瞬間、完成度の素晴らしさに感動して頂けるでしょう。
ヴィンテージ楽器を彷佛とさせるモンスタートーンを生み出すフラートーン。
過去に様々なブランドが挑戦してきたヴィンテージスタイルのパッシブ5弦ベースは、Low-Bというかなり低い音域であるがために楽器の鳴りだけでしっかりとアウトプットすることはパッシブでは困難とされてきました。
しかし、ビルダーの田中千秋氏は時間を掛け不可能を可能にし、多くのプレイヤーの為に思う存分腕を振るって頂きました。
ヴィンテージライクなJBサウンドはそのままに、多くのベースが妥協せざるを得ない5弦ベースのLow-Bの発音は5弦、6弦ベースをお使いになられているベーシストの方が一番ご存知でしょう。
パッシブベースとしてブランド独自のサウンドキャラクターを崩す事無く、完璧と言えるほどの十分な発音に辿り着く事に成功したのが"JAY-BEE 60 5st”になります。
パッシブとは思えない5弦Low-Bの再生力は圧巻。
深く厚いローエンドはもちろん、そして何よりも驚きなのが5弦以外の弦のサウンドも厚みを増しているということです。
4弦JBの持つ良さでもありウィークポイントと呼ばれる部分も解消されておりますが、
決してキレイなサウンドとしての発音で留まることはなく、程よくブーミーな味の残ったアンサンブルで使える音と認識出来る各ポジションのサウンドはJAY-BEE 5stの特徴と言えるでしょう。
それによりLow-B含め各弦のバランスもよく、パッシブベースとは思えない重厚且つ、解放的なベースサウンドはパッシブJBの固定概念を塗り替える存在ではないのでしょうか？
世の中の5弦ベースにありがちな "クセの無い”、”クリアな”、”弾き易い”などと言われる従来のイメージ出来るベースキャラクターではなく、弾いた瞬間にネック、ボディから鳴らす度に感じる強力な振動と、ベーシストの思い描いたフレージングイメージをピッキングニュアンスのコントロールを余す事無くアウトプットする、JBの5弦の理想と言えるサウンドには感動を覚えます。
Fullertoneの為に選定をされた素晴らしいマテリアルは他の機種同様、田中氏が理想とするウェイトバランスに仕上げられております。本機の重量は約4.３kgと取り回しもしやすく、ファーストコンタクトでも、まるで何年も共にした楽器のようなフィーリングを持ち、サウンド以外の部分でもプレイヤーを喜ばしてくれる素晴らしい1本です。
5弦ベースをお探しの方は1度弾いて頂きたい。
“鳴り”とはこの事を示す。
Fullertoneの吠えるようなヒューマンボイスを思う存分体感して下さい。
【スペックだけでは語り尽くせない”楽器”としての素晴らしさ】
メイプルネックにローズ指板。ピックアップにはLINDY FRALINをセレクト。
ある程度楽器に詳しい方ならばスペックで音のイメージは想像できるかもしれませんが、Fullertoneのサウンドはイメージをはるかに超えます。
スペックはスタンダードと言えますが、製作者である田中千秋氏の作り出す楽器のサウンドにはいつも驚かされます。
どのポジションでもまったく不安を感じさせない低音の太さとシングルピックアップならではの繊細さ、1音だけでも十分な説得力、存在感はFullertoneならでは。
本物を知っている方も納得のサウンドは次々とベーシストの心を掴んでいます。
サウンドが良いのはもちろんの事で、さらに握りやすさを考慮したネックグリップと比較的軽めな重量と言うこともプレイヤーの視点からすると非常にありがたいですね。
改めてジャズベースの良さを認識させてくれる非常に良い楽器です。
スペック
■Body : 2pcs Alder
■Neck : Hard Maple
■Fingerboard : Indian Rosewood 225-300R
■Frets : Jescar #47095NS(2.41x1.19)
■Scale : 34 inch
■Pickups : Lindy Fralin JB 5-string
■Controls : 2 Volume , 1 Tone
■付属：GIGBAG
■重量：約4.33kg
