当店カスタムオーダーの最新作。2022年9月にコロナ明け4年ぶりに行われたMartinファクトリーツアーにて、現地選定した木材にてカスタムショップへオーダーしたワンオフのカスタム品となります。
製作はマーティン社最高の技術によるハンドメイドでの組み上げとカスタムショップグレードと呼ばれる選定材が惜しみなく使用される、現代マーティンの最高峰”マーティンカスタムショップ”。膨大な敷地の僅かな一郭で、熟練の職人のみが配属を許される僅か15人程の精鋭集団。その仕上がりはもちろんスタンダードをあらゆる面で凌ぐ超一級品です。
本器はMartin社としてはウルトラレアなキューバン・マホガニー材をサイドバックに使用した当店カスタムオーダーモデル。コロナ以前から何年にも渡ってMartin社で多くのカスタムオーダーをしてきましたが、キューバンマホガニーを見たのはこの2022年時が最初で最後。2023年9月のファクトリーツアーでは既にストック無しとなっておりましたので、文字通り幻の木材と呼べる代物です。
カスタムベースは今でも中古市場で人気のOM-18GEをチョイス。トップ材はプレミアムグレードのアディロンダックスプルースのVTS仕様。Authenticシリーズと同様に「Vintage Tone System」を行う事で、長年にかけて弾きこまれたMartinのヴィンテージトーンを再現し、新品とは思えない圧倒的な生鳴りと豊かで立ち上がりの速い低音が魅力。ブレーシング材はアディロンダックスプルースで、スキャロップ方式をGEスタイルというより戦前のマーチンに近いスキャロップになるよう指定オーダーしております。
サイド&バック材のキューバンマホガニーですが、こちらはその他有名なホンジュラスやシンカー、アフリカンなど他のマホガニーとは全く違う質感を持っており、雑味が少なく非常にクリア、もったりした感じは無く柔らかくも荘厳な倍音が非常に美しいです。高域から低域までマホガニーのギターとしては非常に広い音域を持っており、ヴィンテージトーンながらもモダンな楽曲もカバー出来る懐の広さを持ち合わせております。
その他の拘りポイントとして、木部の接着は全てニカワで行うハイドグルーコンプリート仕様。極薄ラッカーとなるシンフィニッシュ。Waverly 8076 Banjoチューナー、サイド割れ止めはブラウンテープ、ヘッドの形は30年代スタイルのスクエアテーパー、インディアンローズウッド材バインディングなど、超稀少な良材を使用するワンオフギターにふさわしいよう妥協無くオーダーしました。
その他スペックとして、ブラックエボニー材指板&駒、エボニー材ナット、マホガニー材ネック、ナット幅は44.5mm(Modified Low Ovalシェイプ)、ヘッド裏スタンプ、ドロップイン式のロングサドル、エイジングトナー・フィニッシュとなります。
今後、同じ仕様でのオーダーは出来ないかもしれない非常に希少価値の高い1本。激レアなマーチンのキューバンマホガニーモデルです。
スタイル：OM-18GE
トップ材：アディロンダック・スプルース VTS
ブレイシング材：アディロンダックスプルース / Xブレイシング・GEスキャロップド
サイド＆バック材：キューバンマホガニー
指板：ブラックエボニー
ブリッジ駒：ブラックエボニー
ネック材：マホガニー
ネック形状：Modified Low Oval（44.5mmナット幅）
接着：ハイドグルーコンプリート
塗装：シンフィニッシュ
ペグ：Waverly Nickel V2 Banjo Tuners 8076 / Ivoroid Btn
塗装：グロスボディ&サテンネック
