デザイン
紅葉×リスの
ヘッドデザイン
色とりどりの秋の葉の中には、どんぐりを追いかけるリスの姿も。風情の中にも遊び心を込めました。
指板上に舞う紅葉
指板インレイにも秋のモチーフを装飾。赤や黄色に色づいた紅葉がゆらゆらと舞い落ちる様子に、美しい秋の日の情景が浮かび上がります。
秋を感じさせるカラーリング
下地となる木目の風合いを生かした仕上がりが特徴的な漆塗装ですが、本年のモデルでは、漆モデル初の試みとなるグラデーションカラーを採用しています。夕焼けや紅葉の色彩を想起させる「漆RED-GRD」。
リスの巣穴をイメージして…
秋に見られる動物の代表格と言えるリスは、幸運をもたらす幸せの象徴や神の使いとも呼ばれています。本モデルのボディ内部には「幸運のリス」がランダムで配置されていますので、ぜひお探しください。
仕様上の特徴
漆塗装の耐久性
漆塗装は塗膜が非常に薄く、約0.05mmほどの塗膜厚で構成されています。数値だけを聞くと強度面での不安を心配しますが、溶剤系塗料よりも強固に木材に付着するため剛性も非常に高く仕上がります。 また、防腐、防水、防虫効果にも優れており「漆塗りは数十年後に最高の美しさになる」とも言われ、漆塗り家具同様、長い時間をかけ使い込んでいく楽しみがあります。
音響特性
漆塗装はその塗膜の薄さからボディの振動を阻害せずに、木材本来の豊かな鳴りを引き出すことができます。美しい塗装や素材馴染みによる音質変化などは溶剤系塗料でも体感できますが、漆塗りはそれをよりナチュラルに感じることができる技法と言えます。
精度が鳴りを決める
「蟻溝」ジョイント
蟻溝方式のジョイントは接合面積が広く、ボディとネックがまるでひとつの木材から出来ているかのような豊かな鳴りを生み出します。その高い接合強度からネック起きなどの問題が起こり辛く、一生涯を掛けて弾き続けて音の成長を楽しんで頂ける安定性を誇ります。
高精度な組み込みを
約束する「後仕込み」
ボディとネックはそれぞれ別々に塗装された後、蟻溝工法によってジョイントされます。 この様に塗装後にジョイントされる方式を『後仕込み』と呼んでいます。 後仕込みを採用することで、塗装工程で生じてしまったボディとネックそれぞれの僅かな動きを見て接合角度を微調整してから組み込むことが可能となります。 ブリッジに対して適切なネックの角度を決められるため、結果として適切なサドルの高さ、弦高設定を行い易く、演奏性を高めることに一役買っています。
受け継がれる日本の伝統と技術
『Headway』×
『彩漆KOBAYASHI』
=仕様=
【仕様】
Body Top:Sitka Spruce
Body Side&Back:Kaede
NeckA:frican Mahogany 1P
Fingerboard:Richilite
Nut:Bone
Saddle:Bone
Bridge:Richilite
Machineheads:GOTOH SG301 01 GG
Scale:645mm(25.4inch)
Width at Nut:43.0mm
Bracing:’34 Semi-forward-shifted, Scalloped X Bracing
Finish:Urushi
Strings:Elixir/NANOWEB Light(.012-.053)
Accessories:ハードケース、保証書、レンチ
プロフィール
小林登
1964年 長野県生まれ
国画会工芸部準会員、信州木工会会員
1981年から漆の仕事に従事。
オリジナル漆小物の製作、及び多数の木工作家、家具製作所の制作品への漆仕上げを担当。
卓越した漆塗り技術と温かい人柄で、漆の魅力あふれる作品を生み出す。